この記事では、LINE広告の基本的な広告費用の解説、最適化について、わかりやすく解説します。
1|LINE広告費用の基本
LINE広告の費用は固定の最低出稿金額がなく、オークション形式となっています。
たとえば、「女性 40代 東京在住」というユーザー層に広告を出したい場合、そこの枠を狙う多くの企業との入札になります。
この枠に企業がそれぞれ、300円、500円、800円というイベント単価で広告を出した場合、800円で広告を出した企業に優先権があり、「女性 40代 東京在住」で最も購買意欲のあるユーザーへ配信されます。
一方、300円のイベント単価で入札した企業は、同じ属性でもより効果の薄いユーザーしか確保できず、成果が出にくいといったことが起こります。
手動入札と自動入札の違い
LINE広告の入札制度は、手動入札と自動入札の2種類。
手動入札は、
CPM単価(広告が表示された回数の単価)
のどちらかを決め、入札を行います。
結果を見ながら手動で費用の調整をする必要があるので、手間はかかりますが、LINE広告の基本的な流れを理解することができます。はじめてLINE広告を出す場合や、訴求するサービスが1つの場合などに向いていると言えます。
自動入札は、
上限CPC(1回のコンバージョンに対する上限額)
のどちらかを決め、入札を行います。
上限の予算内で、AIが最適な入札金額を自動的に決定。手動のように調整する必要がなく、手間や工数を削減できるのがメリットです。
機械学習は、月間40件以上のコンバージョンを獲得する必要があるため、早目に達成するとより精度の高い入札が可能になります。
2|LINE広告の最適化
キャンペーンに対する、最低価格一覧表です。
例として、ウェブサイトへのアクセスをコンバージョンとした、最低価格の違いを見てみましょう。
手動入札の最低価格24円に対して、自動入札は36円となっており、一見すると自動入札のほうが割高に感じられます。ですが、自動入札の場合36円の設定でも競合が少なければそれより安い金額で入札されることもあり、場合によっては手動入札より安く済むこともあります。
自動入札はそういった調整をAIに任せることによって、手間や工数の削減と広告運用の最適化を同時に行えるようになっているのです。
こういった理由から、LINE広告では自動入札が主流となっています。
3|自動入札の入札戦略
自動入札には、ユーザーの要望を叶えながら、広告を最適化できる以下の3つの入札戦略が用意されています。
イベント単価の上限を設定
設定したイベント単価の上限を超えないように最適な入札単価の調整をしながら、1日の予算も上限を超えないようにします。
言わばいいとこどりの「バランス型」。
オークション形式での入札は、競合の数や単価によって適切な入札額も大きく変わってくるので、その時々にバランスを取って最適化できるのが最大の利点となります。
イベント単価と1日の予算、両方を守りながらコンバージョンの最大化を目指す場合に適しています。
入札額の上限を設定
イベントの入札額がイベント単価の上限額を超えないように調整されます。
イベント単価の上限が守られるため、オークションの条件が良いと1日の予算が低価格で済むなど、効率的な運用ができる「効率重視型」です。
逆に、単価を守ることに重点が置かれるので、オークションの条件が悪い場合には広告の配信量が少ないということも発生。保守的な運用方法と言えます。
単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化
設定した1日の予算を使い切ることを最優先する「予算消化重視型」の入札戦略です。
予算の目処が立ちやすく、計画的に運用できることがメリットです。
反面、設定した1日の予算を使い切ってしまうため、ターゲット層が狭く、競合が少ない場合などにも高いイベント単価で入札されてしまうなどの点に注意が必要です。
自動入札戦略の選び方
ターゲットとするオークションで勝ち、広告を最適化するためには、自社の目的を明確にし、それにあった入札戦略をうまく選ぶことが大切です。
できる限りイベント単価の上限に近づけながら、多少金額の増減があっても最適な入札を優先したい場合は、イベント単価の上限を設定する【バランス型】
広告が表示される件数よりもイベント単価を守ることを優先したい場合は、入札額の上限を設定する【効率重視型】
予算に余裕があり、短期間で設定した目標を獲得したい場合は、1日の予算を使い切ることを最優先する【予算消化重視型】
このようにうまく使い分けることで、それぞれの希望に沿った効率の良い運用をすることができます。
4|まとめ
LINE広告は最低出稿金額が決められていないため、少額からでも始めることが可能です。
運用しながら、予算やイベント単価を調整し、PDCAを繰り返すことで最適な運用方法を見つけていきましょう。